故障や災害に備え、高可用性(High Availability)を実現するLINBITクラスタスタック

故障や災害に備え、高可用性(High Availability)を実現するLINBITクラスタスタック

「故障のために今まで順調に動いていたサーバがダウンしてしまった!」、「災害に備えた復旧計画や事業継続計画がまだできていない」などといった事態を避けるための近道は、LINBITクラスタスタック(DRBD、Heartbeat、Pacemaker、およびリソースエージェント)を使ったシステムの冗長化です。

株式会社サードウェアは、2008年から開発元LINBIT社との提携にもとづいて、「LINBITクラスタスタック」のソースコードレベルのオフィシャルサポートを国内向けに提供してきました。当社ならびに20社を超えるサポート販売・構築パートナーは、LINBIT社を含めたネットワークにもとづいて、お客様のデータ保護ニーズをきめ細かく支援します。


ソリューション

ISMS最新規格でも重視される可用性

適用が始まったISMSの最新規格(JISQ 27001:2014)では、「情報処理施設は、可用性の要求事項を満たすのに十分な冗長性を持って,導入しなければならない。」と定めています。LINBITクラスタスタックは、ISMSの要求である冗長性と可用性を向上させ、さらに事業継続のためのデータ保護を実現できます。

高可用性(ハイアベイラビリティ、High Availability)について

コンピュータは、ハードウェア故障やソフトウェアの誤動作などさまざまな理由によってダウンすることがあります。冗長構成になっていないサーバの期待稼働率は、現実には99〜99.9%になります。24時間365日の稼働を期待するシステムでは、ダウンタイムの削減は不可欠です。DRBD/Heartbeat/Pacemakerを使って2台以上のサーバで高可用(HA)クラスタシステムを構築すると、稼働率を99.99%〜99.995%まで高められます。

稼働率
年間のダウンタイム
99%
約3.65日(87.6時間)
99.9%
約9時間(8.76時間)
99.99%
約1時間(52.6分)
99.995%
約30分(26.3分)

もちろん、高可用クラスタを構築するだけでなく、その監視、2台ともダウンさせないための復旧手順、障害に至らない異常発見時の運用およびサポート体制などを確立しておくことも重要です。

ITシステムの災害対策について

災害というと地震のような天災を想像しがちですが、火事、水ぬれなどによってITシステムが修理できないダメージを受けることもあります。災害時にビジネスを早期に再開できる「事業継続」のベースは、重要なデータを他事業所、データセンターやクラウドなど別の拠点にバックアップすることです。バックアップを設計するときは、「被災後どのくらいの期間で復旧できるのか(RTO)」、および「被災前のどの時点のデータに復旧できるのか(RPO)」を考慮すべきです。

  • RTO (Recovery Time Objective)は短いほど望ましく、データセンターやクラウド上にあらかじめ予備システムを配備しておく、などの対応によって、数時間〜数日にできる可能性があります。
  • RPO (Recovery Point Objective)も短いほど望ましく、理想的には被災直前のデータを遠隔に同期して、数秒〜数時間程度を実現することです。

DRBDとオプション製品のDRBD Proxyを使えば、リアルタイムにデータを遠隔地サーバに同期でき、被災直前のデータを使って事業を継続(RPO≒ゼロ)できます。

「LINBITクラスタスタック」はオープンソースのデータ保護・可用性向上ツール

LINBITクラスタスタックは、次の4つのオープンソース・ソフトウェアで構成されるソフトウェア・スイートです。

DRBD (Distributed Replicated Block Device)


リアルタイム データ同期(ネットワークミラーリング)

10年以上の開発とサポート、20万セット(開発元推定値)の稼働実績を持つ、オープンソースのデータ冗長化ソフトウェアです。2台以上のサーバ間で、データ領域の内容をリアルタイムで冗長化(レプリケーション)し、まったく同じ内容のデータをつねに複数のサーバに記録できます。たとえるなら「ネットワーク越しのRAID 1 (ミラーリング)」。ハード障害などで一時的にレプリケーションが途切れた場合、復旧後自動的に再同期するリカバリ機能も備わっています。

リアルタイムレプリケーションを実現しつつ、高速に動作できるのも、DRBDのメリット。高いIOPS値を誇る高速半導体ストレージ製品同士でレプリケートした場合でも、数パーセント〜20パーセント程度のわずかなオーバーヘッドですみます。このため、ゲーム、SNS、ECサイトのデータベースサーバなどで幅広く使われています。

複数のサーバで1台の外部ストレージを共有する「共有ディスク」方式と比較すると、DRBDのメリットはより明らかになります。小さいオーバーヘッドでデータを冗長化できるので、単体ディスクの故障だけでシステムがダウンすることはありません。つまり単一障害点(Single Point of Failure)をなくせるのです。このメリットを活用して、DRBDは高可用(High Availability、HA)クラスタシステムの基盤として、またバックアップや災害対策システムの基盤として、幅広く活用されています。

CorosyncおよびPacemaker

CorosyncとPacemakerは、それぞれ別々の開発コミュニティが開発・サポートするオープンソース・ソフトウェアですが、これらは互いに協調して「クラスタ管理システム」として動作します。Corosyncはサーバ間で「ハートビート」信号を定期的に交換して、それぞれのサーバが健全に動作していることを確かめます。PacemakerはHAクラスタ上で動作しているサービスが健全な状態であることを定期的に確認します。

Corosync/Pacemakerは、HAクラスタを構成するサーバそのものの故障、提供すべきサービスの動作障害などを常時監視します。サービス提供中のサーバに回復できない障害が起こったら、待機状態のサーバ上でサービスを起動します(フェールオーバ)。通常、数分以内でフェールオーバできるため、99.99パーセント(年間サービス中断時間が約52分)以上の高いシステム稼働率を実現できます。

リソースエージェント

HAクラスタシステムを制御するための「リソースエージェント」と呼ばれるタイプのスクリプト集です。提供したいサービスそのものに加えて、サービスを提供するための基盤になる仮想IPアドレスなどを制御できる、70種類以上のスクリプトが、オープンソースとして開発・提供されています。

標準で利用できるリソースエージェントの例を、用途別に紹介します。

カテゴリ ソフトウェアまたは機能
データレプリケーション DRBD
データベース PostgreSQL, MySQL, Oracle, DB2など
メールサーバ Postfixなど
Webサーバ関連 Apache, nginx, Tomcat, Web Sphere Application Serverなど
ストレージ、ファイルシステム関連 LVM, nfs, iSCSIターゲット, iSCSIイニシエータなど
仮想環境 vmware、libvirtd, OpenVZなど
OS機能、ネットワーク関連 仮想IPアドレス、イベントメール通知、ログ管理など

リソースエージェントは、Open Cluster Framework (OCF)が定めた仕様を満たしていればいいため、ユーザが開発した独自プログラムもHAクラスタ化できます。

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DRBDのメリットをWANに拡張するDRBD Proxy

DRBDのレプリケーションはTCP通信を利用するため、原理的には遠隔地やクラウド上のサーバとの間の遠隔レプリケーションも実現できます。しかし実際には、TCP通信のスループットは通信経路のレイテンシ(遅延)に応じて大幅に低下するため、業務データの円滑な遠隔バックアップには不安が伴います。これは、データの遠隔バックアップに伴う共通のハードルです。

DRBD Proxyは、DRBDの通信プロトコルに特化し、遠隔レプリケーションのスループット低下を大きく緩和できる「WANアクセラレータ」です。当社のベンチマーク試験によれば、数百km離れた地点間でのレプリケーションは、LANでのレプリケーションとほぼ同じ性能が維持できます。

国内でも、数テラバイト〜数百テラバイトのファイルサーバ、PostgreSQLサーバなどの遠隔レプリケーションで、DRBD Proxyは1〜数年にわたって、安定して動作しています。


DRBD Proxyを使った遠隔レプリケーション

DRBD Proxyを使って常時リアルタイムに遠隔レプリケーションを実施してあれば、リストア作業なしに企業システムを早期に復旧できます。

ただし、遠隔レプリケーションの性能や精度は、使用するWAN回線の状況や、取り扱うデータタイプと更新量によって変動するため、事前に評価することをお勧めします。30日間有効な評価ライセンス(無料)を希望される方は、お問い合わせください。

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LINBITクラスタスタック向けの多彩なサポート

LINBITクラスタスタックサポートを構成するDRBD、Corosync、Pacemaker、ならびにリソースエージェントは、すべてオープンソース・ソフトウェアとして、それぞれのコミュニティからソースコードが公開されています。ディストリビューションによっては、実行バイナリ形式でのパッケージも提供されています。このためライセンス料や保守料を支払うことなく、どなたでもこれらのソフトウェアを利用できます。

しかし、本製品に熟練したインフラエンジニアがいない場合や、業務システムなどのミッションクリティカルなシステムの場合には、教育、コンサルティング、構築支援、トラブルシューティングのサポートなど、さまざまなサポートサービスがきわめて有用です。

「多様なサポートニーズに対応する多彩なメニューを用意する」ことを目標にして、当社は、2008年からLINBITクラスタスタックに対する以下のようなサポートメニューをお客様に提供してきました。

  • 認定バイナリとテクニカルサポートを提供する「LINBITクラスタスタック・サポート」
  • 実習付きのトレーニングコース(現在2コース提供中)
  • 概要を短時間で紹介する概説コース
  • 使用方法や構築に関するコンサルティングサービス
  • 確実に動作するシステムの構築を代行する構築支援サービス

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開発元との提携にもとづくオフィシャルサポート

当社のサポートは、開発元であるLINBIT社との総代理店契約にもとづくオフィシャルなサポートです。当社ホームページで紹介している「LINBITクラスタスタック・サポート販売・構築パートナー」の各社は、エンドユーザであるお客様を熟知しており、当社およびLINBIT社とお客様をつなぐ大切なパートナーです。

LINBIT社は、DRBDおよびCorosyncの開発を担当し、Pacemakerやリソースエージェントの開発コミュニティにも深く関わっています。このため、当社とLINBIT社は、ソースコードレベルでのサポートを提供いたします。

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オープンソースによるデータ保護

当社は「オープンソースによるデータ保護」を推進しています。DRBDは、時々刻々更新されている「現在のライブなデータ」をリアルタイムに冗長化できます。一方で、データ自体の損傷に備えるために過去の特定時点でのデータを確実に残すためのバックアップも不可欠です。

バックアップや災害対策も含めた総合的なデータ保護に興味がある方は、Bacula Enterprise Editionもぜひご検討ください。

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※DRBD、DRBDロゴ、LINBIT、およびLINBITロゴは、LINBIT HA-Solutions GmbHの各国における商標または登録商標です。

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